先日、知り合いの鍼灸師と話す機会があり、「不妊鍼灸はいいよ!」ということを聞きました。1番のポイントは、何と言っても成果が出ているという点です。もちろん、病気や痛みなどから解放されることも素晴らしい成果ですが、それとは違った、喜びや達成感を共有できるという点が大きな魅力とのことです。また、何をやってもうまくいかず、子宝に恵まれることのなかった夫婦が妊娠に至るというケースも少なくないという話でした。
確かに、自律神経系の乱れや冷えの問題などは、鍼灸の得意とするところです。目的は体質改善になるため数回というわけにはいかないと思いますが、鍼灸が貢献できる分野だと思います。
“不妊鍼灸”で検索してみたところ、予想以上に活況であることが分かりました。また、代々木の研修センター時代のノートを見返してみると、不妊症への鍼灸治療について心がけや施術法など、詳しく教わっていたことも確認できました。
実は、“美容鍼灸”と“不妊鍼灸”は自分には縁がないだろうと思いスルーしていたのですが、今回の一件で、「やってみよう」とのやる気が芽生え、そのための準備(勉強)を開始することにしました。
今回、勉強のために用意した主な本と雑誌は4つ、参考にした本は2つの計6冊です。
1.「カラダを温めれば不妊は治る」
2.「産婦人科領域の鍼灸治療」
3.「先生!私は妊娠できますか?」
4.「医道の日本 2018年7月号 特集 不妊症と鍼灸治療」
参考:「病気がみえる vol9 婦人科・乳腺外科」、「人体の正常構造と機能」
不妊症に関わるものには次のような学会もありました。
また、不妊治療情報センターさまは多くの情報を発信されており、日本生殖医療研究協会さまには大変便利は“用語集”がありました。
この4つの中で、今の自分に最も必要なものは、現代医学が進めている不妊治療の現状や患者さまが直面している実態を知ること。鍼灸がどんな時にどんな貢献ができるのかを知ること、そして発見すること。さらに、栄養、運動、メンタルケアなどの視点からもお話ができるようになること。
以上の3つが課題であると考え、今の自分にとって最も役立つ学会は、日本不妊カウンセリング学会さまであると判断し、入会させて頂きました。
1.広く一般市民を対象に妊娠・出産や不妊に関する適切な情報提供活動を行い、また特に不妊で悩んでいる人々に対して、カップルが最適の不妊治療を選択することができるように不妊カウンセリング・ケアの発展と普及を図る。
2.不妊カウンセリング・ケアに係わるさまざまな実践や研究を行う。
3.認定基準に基づき不妊カウンセラーや体外受精コーディネーターの養成講座の開催や認定を行う。
4.1、2、3を通して、国民の医療・福祉の向上に寄与する。
ブログについては長くなったので4つに分けました。
最初のブログは、不妊鍼灸で有名な徐 大兼先生の著書です。
目次は3段階ですが、ブログでは大項目と中項目までをご紹介しています。取り上げている項目は黒字の部分です。『』で括った文章は引用させて頂いたものです。また、自分の勉強のために何度も割り込みをしており、かなり見づらくしていると思いますがご容赦ください。
目次(大項目、中項目まで)
まえがき
Chapter1 カラダを温めましょう
1.あなたのカラダは冷えていませんか?
2.カラダの「冷え」が不調の原因
3.冷え性体質のあなたに
4.カラダを温めないあなたに
5.食事が不規則なあなたに
6.カラダを冷やす食べものが好きなあなたに
7.睡眠不足のあなたに
8.運動不足のあなたに
9.ストレスがたまっているあなたに
10.心が冷えているあなたに
Chapter2 不妊症に向き合おう
1.不妊症をよく知ろう
2.不妊治療のステップ
3.妊娠のために自分でできること
4.男性の不妊症について
5.アルコール、タバコ、サプリメントなどについて
6.心とカラダを温めるセックス
7.不妊に効く、その他の健康増進法
Chapter3 東洋医学で不妊症を脱しよう
1.東洋医学ってなんだろう?
2.東洋医学は不妊に効く!
Chapter4 鍼灸を不妊治療に活用しよう
1.不妊に効く鍼灸治療
2.良い鍼灸院を選ぶポイント
3.鍼灸を不妊治療で利用した人たち
まえがき
●不妊に悩む女性には共通点がある。それは、カラダに「冷え」をかかえているということである。
●「冷え」を取り除き温かいカラダになることは、不妊から解放される第一歩となる。
Chapter1 カラダを温めましょう
1.あなたのカラダは冷えていませんか?
●カラダの「冷え」が改善する時期と、不妊治療の結果が出て妊娠する時期がだいたい一致するということがわかった。
●生活習慣や食事が「冷え」をつくっていないか注意する。
●規則的なライフスタイルで健康になってこそ、子宝に恵まれるカラダの余裕が生まれる。
●ストレスは「冷え」をつくる。ストレスは心も冷やす。
画像出展:「自律神経失調症を知ろう」 (詳細はブログ“自律神経失調症”を参照ください)
ストレスの第一の標的は脳であり、“脳の疲労”を生み出します。これが続くと“神経症”に進み、さらに体全体(自律神経系)に広がると“自律神経失調症”になります。分泌系は脳(視床下部)から始まることを考えると、ストレスは最初にやってくる最大の脅威です。
●女性の排卵機能は、内分泌系や自律神経系と大きな関係がある。
画像出展:「人体の正常構造と機能」
卵巣や精巣から分泌されるホルモンは、脳(視床下部)→下垂体→卵巣・精巣とつながっており、分泌促進や分泌抑制などのフィードバック機能によって適正な状態に維持されます。
これを見ても、脳を第一の標的とするストレスは大変な脅威といえます。
画像出展:「人体の正常構造と機能」
左側の赤線は、活動する神経の交感神経ですが、赤●(神経核)はT1(第1胸椎)~L2(第2腰椎)から出ています。
一方、右側の青線は休息する(内臓は活動)神経の副交感神経ですが、青●(神経核)は脳(中脳・橋・延髄)と骨盤部のS2(第2仙椎)~S4(第4仙椎)から出ています。
これを見ると、脳とともに骨盤部も非常に重要なことが分かります(交感神経に関しては、不妊症を考えるとT9(第9胸椎)~L2(第2腰椎)が特に重要です。ちなみにツボ[背部兪穴]の視点でみると、T9-“肝”、T11-“脾”、L2-“腎”となり、不妊症に関係が深いとされる“臓”がすべて入いっています)。
画像出展:「人体の正常構造と機能」
この図は骨盤部をお腹側から見たものです。色が3色(赤・青・紫)である理由は以下の通りです。
赤は交感神経、青は副交感神経ですが、神経叢においては交感・副交感神経線維は入り混じって臓器に分布しているため、赤+青→紫になっています。
また、“副交感神経の仙骨部と骨盤神経叢”という見出しに続く説明は以下の通りです。
『仙髄から出る副交感神経を骨盤内臓神経といい、S2~4から数本以上の小枝として起こり、肛門挙筋神経と共通幹を作ることが多い。骨盤内臓神経は、下腹神経および仙骨内臓神経とともに、骨盤神経叢(下下腹神経叢)を構成する。骨盤神経叢は、膀胱の後縁から直腸の側方にかけて広がる扁平な神経叢である。ここから多数の枝が出て、直腸、膀胱、前立腺、子宮、膣などの骨盤に分布する。なかでも骨盤内臓神経は、排尿、排便、勃起などの重要な自律神経反射を担っている。』
画像出展:「はりきゅう理論」
左の“分節性反応”とは直接的な作用です。一方、右の“全身性反応”は次のような説明がされています。
『四肢の体性刺激によって起こる内臓反射は、おもに上脊髄性反射として全身の反応性の反応が現われ、その例として血圧の調整にも関与している。』
また、鍼灸効果と体性内臓反射との関係は以下のようなものです。
『一定の体壁を刺激すると、その興奮は脊髄後根に伝えられ、脊髄と同じ高さの神経支配を受けている内臓に反射作用が現われる。このときに、内臓に現われる現象は、運動性(蠕動、収縮など)、知覚性(過敏、鈍麻)、分泌性(亢進、抑制など)、代謝性ならびに血管運動性(小動脈の拡張、収縮など)である。体表から刺激を加えて、内臓機能の変調を調整しようとする鍼灸効果の機転は、この反射によるものが大部分であるといえる。』
画像出展:「新版 経絡経穴概論」
背中には背部兪穴(肝兪、脾兪、腎兪など)がよく使われますが、奇穴[先人が有効な施術点として発表し、その有効性が経験的に証明され、歴史的にも受け継がれているもの]の中には、“夾脊[華佗夾脊]”という、脊骨の際に取るツボがあります。主治は「胸腹部の慢性疾患」となっています。
なお、”華佗”とは、中国後漢末期の薬学・鍼灸に非凡な才能を持つ伝説的な医師です。華佗という名がついた“華佗夾脊”は、歴代の医師が極めて重要なツボと考えていたということだと思います。
本書の、「2.8 神経リンパ反射の交感性・副交感性作用」には次のような説明がされています。
『チャップマン反射点を活性化すると、自律神経系を通して反射点と連結する内臓に影響を与えることが可能である。反射点の治療を通して交感神経緊張の制御が切り替わり、関係する内臓の血流が良くなり代謝推移が素早く正常化する。』
画像出展:「神経リンパ反射療法」
こちらは、背中側のチャップマン反射の刺激点を表したものです。生殖に関係する刺激点は、右第9、第10胸椎(卵巣・精巣)、右第5腰椎(子宮広間膜・前立腺・子宮・精管)、右仙骨裂孔外方(卵管・精管[主要反射点])となっています。
一方、左側には、左第8~第10胸椎(小腸)、左第11胸椎(副腎)、左第12胸椎(腎臓)などが見られます。
8.運動不足のあなたに
●運動は気や血の流れをよくし、健康で温かく、やわらかいカラダをつくり、カラダを芯から温める最も効果的な方法である。
●子宮内膜の血液は、子宮動脈→弓動脈→放射状動脈→ラセン動脈→毛細血管→静脈腔へといくつも枝分かれしながら、最終的に子宮内膜にたどりつく。
画像出展:「人体の正常構造と機能」
こちらの図では、子宮内膜の放射線動脈からの先の構造(ラセン動脈→毛細血管→静脈腔)が確認できます。
●歩くことによって仙腸関節に微妙な動きが生じ、お尻の上に位置するこの関節が歩くたびにゆらゆらと動きながら、本来の正しい骨盤の位置に修正されていく。
●内臓はカラダの中にギッシリ詰まっているが、歩くことにより内臓が動き、内臓同士がお互い滑り合いそれぞれの位置や形を変えて適応する。
●内臓はすべて膜(漿膜など)でつながっているが、動かないとこの膜同士の滑りに制限がでてくる。するとお互いの動きが悪くなり、それが内臓の働きに悪い影響を与える。
●歩くことによって、内臓の滑りがよくなり、最適な位置に収まり、動きの制限がなくなって緊張がゆるむ。これは“内臓のコリ”がとれた状態で、これによって内臓の血液循環もよくなり、温かくやわらかい内臓になる。
「ゆらゆらと動きながら、本来の正しい骨盤の位置に修正されていく」というお話から、“操体法”を思い出しました。写真をクリック頂くと、日本操体学会さまのサイトに移動します。健康法としての「操体法」は不妊でお悩みの方にも有用なものではないかと思います。
『「操体」とは、立って動き回る人間にとって基本的な人体の構造と仕組みとしての骨格と筋肉のかかわり(運動系)を、その成り立ちの根本に着目して、誤りなく体をあやつり、動かすことを総称した表現です。単なる運動とか体操とは違い、二足歩行動物としての人間に とって最も自然な身体の動きと、不自然な動きによって起きる体の歪みを見きわめ、歪みのない体を保つことが操体です。』
画像出展:「万病を治せる妙療法」
『私は「人間は動く建物である」と考えています。簡単な三角屋根の家の四隅の柱を四本の足として、棟木を背骨と考え、これに首と尾をつければ動物であり、さらに後足で立ち上がったかたちが人間です。ただの建物であれば動きませんが、この建物は動きまわると考えてください。動くからこそ、からだを操って健康を守ろうという理由も出てくるわけです。建物に構造上のくるいがあっては健康はまっとうされない。そればかりでなく、動き方にも故障があってはならない。構造にも動き方にもちゃんと自然の法則はあるのです。これが人体の基礎構造です。』
画像出展:「万病を治せる妙療法」
”操体療法の基本型”はⅧまであります。
[余計なお世話ですが、パートナーの方の協力で取り組むというのはいかがでしょうか。もちろん、「操体法」がすべてではありませんが]
●筋肉は体の中で最も熱を発生させる。
こちらの画像は、「身体の“熱”の発生源は筋肉(市報のだ10月15日号掲載)」より拝借しました。筋肉といえば、運動、力の発揮ですが、もう一つの重要な働きが身体の熱をつくること、“熱産生”です。生命維持に必要最低限のエネルギーとされる“基礎代謝”は筋肉が増えると上がります。つまり、筋肉を増やすこと(栄養+運動)は、冷え対策の観点からもとても重要といえます。
9.ストレスがたまっているあなたに
●リラックスすると副交感神経が優位になる。副交感神経が優位な時は消化器がよく働き、栄養の吸収もよくなる。妊娠に必要なホルモンの分泌も盛んになる。
●リラックスは全身の筋肉をゆるめ、筋肉で押さえつけられていた毛細血管を拡げる。すると血液循環がよくなり、栄養たっぷりの血液が全身に送られ、体の細胞が元気になる。
“リラックス”はストレスから心身を守る有効な手段です。しかしながら、リラックスするとは簡単そうでなかなか難しいものです。成瀬悟策先生は“動作法”の創始者ですが、この「リラクセーション」という本の中には、“リラックス・イメージ体験”というユニークな方法が出ています。なお、画像をクリック頂くと、”心理学ミュージアム”で紹介された成瀬先生の動画に移動します。また、ご興味あれば、ブログ“緊張とリラックス”を参照ください。
リラックス・イメージ体験
『本当はまだまったくリラックスしていないからだなのに、いきいなり自分のからだをリラックスしているとイメージしようとしても、なかなかそんなことはできないものです。そんな概念とか観念のようなものは、頭のなかで思うことはできても、リラックスする感じを伴うことのない空疎な言葉だけに終わってしまうでしょう。
ところが、しばらくその思いを繰り返したり、いくらか疲れたか飽きたりしてぼんやりしてきたり、課題実現はあきらめて楽な気分になったり、頑張りはやめて何も考えないでいたり、現実を忘れて豊かな雰囲気に包まれていたり、春風駘蕩の夢心地という状況に近づいてくると、自然にからだも緊張からかけ離れたものになってきます。
緊張はしていないにしても、まだリラックスという感じではないという状況がしばらく続くと、緊張と弛緩の中間にあった気分は徐々に変化してくるものです。それをとくに自分のからだの弛緩した感じとしてからだに注意を向けてみると、なんだかそのとおりの感じがしてくるということになるかもしれません。さらに、それにこころを向けていると、この感じがいよいよはっきりしてきて、身も心もリラックスしたような感じになってくるものです。』
10.心が冷えているあなたに
下記に書かれた内容は、日々忙しい夫婦にとって決して簡単なことではないかもしれませんが、不妊と向き合う上で、最も大事な最も基礎になるものだと思います。
『不妊治療を始めたことで、夫婦の絆が深まるカップルもいます。そういうカップルは、不妊治療を「二人で取り組む共同作業」だと考えています。本音で話し合い、励まし合い、いたわりあって乗り切っていくのです。その乗り切りには、カップルそれぞれの個性があるでしょう。
私がすばらしいアイデアだと思ったのは、妊娠判定日には必ずご主人がディナーを予約するというカップルです。
採卵、移植と過ぎて、妊娠しているかどうかが判明する日、結果はどうあれ、「今回もがんばってくれて、ありがとう」という気持ちの表現として、ご主人がセッティングなさるのだそうです。
待ち望んだ妊娠判定が出たら、「おめでとうディナー」として、ジュースで乾杯! 残念な結果に終わったとしたら、「お疲れさまディナー」としてワインで乾杯です。
不妊治療の結果にかかわらず、毎回の区切り区切りでホッと肩の力を抜く機会が必要だと思います。「ありがとう」とパートナーに言われたら、女性も心が温かくなります。がっかりはしても、またがんばろうと思えるでしょう。
お互いに歩み寄り、子どものできない大変な時期を二人で乗り切るために、夫婦のコミュニケーションは常に深くなっていくべきなのです。
逆に、女性が不妊治療を一人ぼっちで戦っている気持ちになると、冷たく硬い心になって、うつっぽくなってしまいます。冷たく硬い心は、カラダを縮こまらせ、筋肉を硬くします。そのことで血行も悪くなり、カラダまで冷えてくるのです。「冷え」が新たな不妊の原因を生むことになり、子どものできない期間を長引かせることにもなります。
男性は、女性をそんな気持ちにさせないように、温かい言葉をかけてあげてください。女性がホットできるような時間をつくってあげてください。照れずに感謝の気持ちを伝えてあげてください。二人の心が冷えないことが、妊娠の鍵なのですから。』
Chapter2 不妊症に向き合おう
1.不妊症をよく知ろう
●器質性不妊…カップルのどちらか、あるいは両方に妊娠に至らない理由があるもの。女性ならば、排卵障害、卵管障害、着床障害などがあり、男性ならば、精子の数や運動効率の問題などがある。
●機能性不妊…身体的異常がないが妊娠しないもの。
5.アルコール、タバコ、サプリメントなどについて
●『妊婦に対するカフェインの有害性は、以前からアメリカでもさまざまな論文が出されています。しかし、それだけでなく、何杯もコーヒーを飲むことによって妊娠する力が低下し、コーヒーを飲まない人と比べると、妊娠率が低下することが報告されているのです。1日数杯飲むだけでも、その違いは出てしまいます。
また、喫煙者で、カフェインも摂取する人の場合は、より妊娠しにくいという調査結果も発表されています。私自身もこれまでの治療の経験から、コーヒーをたくさん飲む人に見られる、ある共通点を感じています。それは、カラダの冷えが強く、妊娠に関連する3つの経絡(肝経、腎経、膀胱経)にも冷えが現れている人が多いということです。』
アルコールやタバコが良くないのは明らかですが、コーヒーなどカフェインの摂りすぎも大きな問題のようです。
カフェインの過剰摂取について
『コーヒーは、適切に摂取すれば、がんを抑えるなど、死亡リスクが減少する効果があるという科学的データも知られていますが、カフェインを過剰に摂取し、中枢神経系が過剰に刺激されると、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が起こります。消化器管の刺激により下痢や吐き気、嘔吐することもあります。』
食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~
以下はカナダ保健省 (HC)の例です。
2010(平成22)年に、カフェイン摂取について注意喚起を行いました。主な内容は以下のとおりです。
・少量のカフェイン摂取はほとんどのカナダ人にとって懸念はないが、過剰摂取は不眠症、頭痛、イライラ感、脱水症、緊張感を引き起こすため、特に子供や妊婦、授乳中の女性は注意すること。
・健康な成人は最大400 mg/日(コーヒーをマグカップ(237 ml入り)で約3杯)までとする。
・カフェインの影響がより大きい妊婦や授乳中、あるいは妊娠を予定している女性は最大300 mg/日(マグカップで約2杯)までとする。
・子供はカフェインに対する感受性が高いため、4歳~6歳の子供は最大45mg/日、7歳~9歳の子供は最大62.5mg/日、10歳~12歳の子供は最大85mg/日(355ml入り缶コーラ1~2本に相当)までとする。
・13歳以上の青少年については、データが不十分なため、確定した勧告は作成しなかったが、一日当たり2.5mg/kg体重以上のカフェインを摂取しないこと。
(ご参考)Health Canada Reminds Canadians to Manage Caffeine Consumption(2010)
Chapter3 東洋医学で不妊症を脱しよう
2.東洋医学は不妊に効く!
●骨盤腔内への血流が悪くなると生殖機能が弱まる。
画像出展:「病気がみえる vol9 婦人科・乳腺外科」
子宮は、前方からは膀胱と恥骨、後方からは直腸と仙骨盤に挟まれており、とても窮屈そうです。
こちらは“フィットネスの勧め”さまより拝借しました。図は腰を横から見たもので右が背中側になります。ここに出ている動脈は全部で23本ですが、これを見ると、窮屈そうな骨盤腔内には多くの動脈が走行しており、血液の滞りが懸念されます。
Chapter4 鍼灸を不妊治療に活用しよう
1.不妊に効く鍼灸治療
●卵胞発育促進剤(クロミッド、セロフェン、セキソビット)は子宮内膜を薄くし、精子にとって重要な頸管粘液が減るという副作用があるが、鍼灸治療は、このようなアンバランスな部分を整えることもできる。
2.良い鍼灸院を選ぶポイント
●高度生殖医療の知識、特に血液検査に対する知識など必須である。