LESSON3 生活編 ―自分でできることを見つけよう―
Q27 緑内障になったら睡眠時に注意することはありますか?
●睡眠中の眼圧は高くなる。これは立位にくらべ水分が頭の方に流れ込むからである。一般的には2~4mmHg程上がるとされている。
●うつ伏せや目が枕に当たると眼圧は上がるので要注意である。特に気になる場合は保護メガネを使うと良い。
●「睡眠時無呼吸症候群」は酸素の体内循環を悪くするため、緑内障にとっても影響を及ぼす。
LESSON4 診察・検査編 ―自分の緑内障の状態を知ろう―
Q48 緑内障について医師に聞いておくべきことはありますか?
●次の2つのことは医師に確認すべきである。
1)緑内障のタイプを確認する(①閉塞隅角緑内障 ②開放隅角緑内障)。これは閉塞隅角緑内障には使えない薬があるからである。一方、開放隅角緑内障の場合はほとんどの薬が使える。
2)現在の視野の状態について確認する(①初期 ②中期 ③後期)。これは多くの医師は「大丈夫です」「悪化しています」のどちからしか答えないケースが多く、いきなり「手術を考えましょう」という展開になることが少なくない。そのため、現在の正しい状態を把握しておくことが大切である。
LESSON5 治療方針編 ―自分の治療方針を知ろう―
Q56 緑内障治療の流れを教えてください。
●緑内障の治療はとてもわかりにくい。治療の大枠は「緑内障診療ガイドライン」という指針に沿って行われている。
こちらは「日本眼科学会」さまのサイトにある資料で、PDF93枚になります。
●一般的な緑内障の治療方針
1)数回の通院によって眼圧の平均値を基準値とする。
2)緑内障のタイプと基準値から目薬を選定し治療を始める。
3)眼圧が期待しているように下がらない場合は目薬の変更や追加を行う。
4)通院していく中で、視野欠損が進行したり目標眼圧をクリアできなくなったりした場合、目薬の変更、追加を行うが、状況によっては手術やレーザー治療を検討する。
Q57 眼圧はどのくらい下げればいいですか?
●目標眼圧は目薬や手術、レーザー治療を決める際の目安となるが設定方法は複数ある。
1)基準の眼圧から30%下げる方法
-これは30%下げると視野欠損の進行を抑制できる可能性が高いというデータに基づいている。
2)視野欠損の進行度ごとに目標眼圧を分ける方法
-初期であれば、18mmHg、中期であれば15mmHg、後期は12mmHgというように設定する。
3)目標眼圧を定めない方法
-できる限り眼圧を下げる。あるいは、視野欠損の進行に従って柔軟に対応する。これは適正眼圧は個人差があり、20mmHgでも緑内障が悪化しない人もいれば、10mmHg以下でも悪化する人もいるためである。
Q61 近視がある人の緑内障治療は、近視のない人と違いがありますか?
●基本的には変わらないが注意点がある。眼球の一般的な大きさは直径24mm前後とされている。一方、近視になると眼球の奥行きが広がり、直径30mm前後の大きさになることもある。眼球が大きくなることにより視神経は引き伸ばされ、ダメージを受ける。そのため、近視があると緑内障になりやすいと考えられている。
●近視があると、緑内障以外にも白内障、網膜剝離、加齢黄斑変性などの病気のリスクが上がる。
●注意しなければならないのは、レーシック手術やICL(眼内コンタクトレンズ)などの手術によって視力が改善した場合でも、大きくなった眼球はそのまま変わっていないので、視神経へのダメージは変わらず、よって緑内障のリスクという点では術後も同じである。
画像出展:「ひょうたん山 水谷眼科」
眼軸長が伸びることで眼球が引き延ばされ、網膜や視神経などに負担がかかることになります。
LESSON6 目薬編 ―目薬を知って治療効果を高めよう―
Q62 目薬にはどんな種類がありますか?
●緑内障の目薬の種類は多い。
●目薬が眼圧を下げるメカニズムは、眼球の中を巡る房水の産生・循環・排出に大きく関わっている。目薬は房水の産生を抑制し排出を促すことが基本になる。
●よく使われる薬に房水排出を促進するプロスタノイド受容体関連薬がある。これは効果が高く、1日1回の点眼で済むからである。目の周りが黒ずみやすくなるなどの副作用がある。その他の薬の効果に大きな差はみられないが、目薬の相性があるので患者さんに合った目薬を探していく必要がある。
●病気や治療への理解は緑内障の治療効果を高める。
Q67 緑内障の治療効果を上げる方法はありますか?
●『「病は気から」という言葉を聞いたことはありませんか? 実際に目薬が効いているイメージをもって治療すると効果が高まるという研究があります。これをプラセボ(偽薬)効果といいます。そのほかにも本書を読んでいるあなたのように「薬や病気のことを知って治療を受ける人は治療効果が高い」ことがわかっています。本当でしょうか?そんな話は怪しいと思われるかもしれません。
私はいくつかの薬などの研究で、プラセボを用いたことがあります。プラセボの効果自体は知ってはいましたが、効くはずのない薬が実際に患者さんに効いているのを見てびっくりしたことがあります。実際の研究でも「医師がサプリメントを効果があるといって処方すると、実際の患者に対し治療効果があった」という報告があります。また本物と偽物(塩水)の目薬に番号を振り、医師がランダムに患者に処方した研究では、「本物の目薬で4.1mmHg、塩水では1.73mmHg眼圧が下がった」という結果が出ました。
だからこそ、緑内障を本気でよくしたいあなたが「この薬は効かない」と思ってしまうことは大きな損失です。治療効果を高めるといった意味では、医師選びが重要といえるかもしれません。なぜなら、医師の診察や治療方法に疑問を感じてしまうと、医師が処方した薬についても不安になってしまうからです。その一方で、信頼のおける医師に出会えれば、安心して治療を受けることができます。』
Q69 目薬の副作用にはどんなものがありますか?
●緑内障の目薬は副作用が出やすいので注意が必要である。
●市販薬では防腐剤に注意する必要がある。
●特に注意が必要なのは、心臓や肺に作用するβ遮断薬というタイプの目薬である。喘息、心不全、徐脈など心臓に何らかの病気がある人は医師に必ず相談すべきである。
●アイファガンなどの交感神経α2受容体作動薬は血圧を下げたり、眠くなったりする作用がある。
●一般的な副作用は目の充血がある。特にROCK阻害薬のグラナテックは充血が問題になりやすい。
●緑内障の目薬の長期使用はアレルギー反応を引き起こし、かゆみを伴うこともある。
LESSON7 手術編 ―手術・レーザー治療の効果とリスクを知っておこう―
Q72 手術やレーザー治療をするといわれたら聞いておくべきことはありますか?
●緑内障の手術は種類が多く、症状が軽度の場合はレーザー治療を選択する場合もある。これらは日帰りで簡単にできるものから、とても複雑なものまで多岐に渡る。まずは主治医から治療名を聞くことが重要である。
●手術やレーザー治療の選び方や時期は主治医によってかなり違う。特に手術に関しては悪化することもある。
●緑内障手術一覧
1)線維柱帯切除術:トラベクレクトミー、エクスプレス
2)線維柱帯切開術:トラベクロトミー
3)MIGS(低侵襲緑内障手術):トラベクトーム、iStent
4)チューブシャント手術:バルベルト、アーメド
●緑内障レーザー治療一覧
1)開放隅角:SLT、ALT、MLT、毛様体光凝固術
2)閉塞隅角:LI
Q73 手術で緑内障はよくなりますか?
●緑内障手術に共通しているのは眼圧を下げる目的で行うということである。
●眼球の中の房水を流れやすくするために通り道を作っても、約30%の人は自然と通り道が塞がってしまう。
●緑内障の手術後に「すっきりと見えるようになった」と感じることはなく、むしろ手術の方法によっては目がゴロゴロしたり、不調を感じたりすることの方が多い。
●中心視野が欠けている人の手術は難しい。手術でわずかなダメージが引き金になって中心視野が欠けてしまうことがある。つまり、手術によって悪化する可能性を理解しておく必要がある。
●緑内障手術には「放置すると失明に向かう可能性が高いから致し方なく手術する」という考えが基本にある。だからこそ、しっかりと手術について理解して置かなければならない。
Q74 手術やレーザー治療はどんな場合にすすめられますか?
●多くの場合、医師は手術やレーザー治療について事前に詳しく説明することはないので、急に手術やレーザー治療の話をされたと感じることが多い。そのため、患者さん自らが情報を入手しておくことが望まれる。
●目薬の副作用に比べれば、手術やレーザー治療のリスクは大きい。
●目薬をしていても病状が進んでしまう人が一定数以上いる。また、「もともとの状態が悪い」、「若くて今後の進行をなるべく抑えたい」、「進行が早い」、「眼圧が極端に高い」などの場合は、手術やレーザー治療を検討することが多くなる。
Q75 レーザー治療にはどんな種類がありますか?
●緑内障のレーザー治療は閉塞隅角緑内障と開放隅角緑内障がある。前者のレーザー治療はLI(レーザー虹彩切開術)といわれ、眼球の中の虹彩に房水の通り道をつくり緑内障の発作[症状次第では一晩で失明することもある]が起きるのを防ぐ。治療時間は約10~20分である。
●開放隅角緑内障のレーザー治療は何種類かある。ALT(アルゴンレーザー線維柱帯形成術)、SLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)、MLT(マイクパルスレーザー線維柱帯形成術)、毛様体光凝固術(マイクロパルス経強膜毛様体光凝固術)が代表的である。かつてはALTがよく行われていたが、現在ではSLTが主流である。
●ALT、SLT、MLTは目の線維柱帯という場所にレーザーを当てて房水をよくして眼圧を下げる方法で、海外では「目薬よりSLTの方が良いのではないか」といわれており、日本でも今後はSLTがメインになっていく可能性がある。
●SLTの成功率は60~70%、効果は2~3年持続し、再治療が可能である。治療時間も約5~10分と負担が少ない。
画像出展:「西春眼科クリニック」
Q76 手術にはどんな種類がありますか?
●問題となる眼圧は房水が多くなることで高くなる。従って、手術の目的は房水の排出量を増やすことによって眼圧を下げることになる。
●緑内障手術はトラベクロミー(線維柱帯切開術)、トラベクレクトミー(線維柱帯切除術)、チューブシャント手術(インプラント手術)の3種類がある。そのメカニズムは洗面台にたとえられる。洗面台の排水口のゴミ受けを交換するような手術がトラベクロトミーである。それでも改善されない場合は排水管を取り替える。これがトラベクレクトミーになる。それでもまだ改善されない場合は、洗面台の排水管を本管(下水管)に直接つなげる。これをチューブシャント手術と呼ぶ。
画像出展:「緑内障の新常識」
●緑内障手術で最も効果が高く基本となるのが、トラベクレクトミーである。エクスプレスという最新の手術もほぼ同じである。手術時間は約40~50分程度、術後管理入院が必要になることがある。
●トラベクレクトミーの効果の持続期間は「3年もった例が72%」という報告がある。
●手術後、視力や視野に問題が出る可能性がある。また、定期的な観察が必要であり、基本的にはコンタクトレンズが使えなくなる等の制約が出てくる。
●トラベクロトミーの効果は限定的だが、手術後の制約が少なくリスクもほとんどない。また、比較的手術が簡易なことから軽度の患者さんに行うことが多い。手術時間は約30分程度、日帰りか術後管理入院かは状況による。効果の持続期間は3年が約70%といわれている。注意点は出血である。大量出血の場合は視力低下の恐れもある。
Q77 負担の少ないMIGSってどんな手術ですか?
●MIGS(低侵襲緑内障手術)はトラベクロトミーの一つで、比較的簡易なリスクの低い手術方法である。手術時間は約10分、目へのダメージも少ない。単独で行うのがトラベクトーム、白内障手術といっしょに行うのがiStentである。この手術は白内障手術といっしょに手術を行うことでのみ保険適用になる。一般的に効果はトラベクロトミーよりも低いとされている。
Q78 緑内障手術の最終手段チューブシャント手術はどんな方法ですか?
●チューブシャント手術は約30~60分程度が一般的で、大掛かりな手術のため実施できる施設は限られている。効果はトラベクレクトミーにはやや劣るが感染症のリスクは少ない。チューブシャント手術は従来の手術では対処できなかった重症なケースで用いられる。
Q79 なぜ緑内障なのに白内障手術をすることがあるのですか?
●白内障手術自体が眼圧を下げる可能性があるからである。白内障手術は濁った水晶体を人工レンズに交換する手術である。このレンズは水晶体に比べ薄いため、眼球内でレンズが占める容積が小さくなるため、房水の流れがよくなる。
LESSON8未来の治療編 ―緑内障治療の未来を知って希望をもって治療を続けよう―
Q83 AIで緑内障治療はどう変わりますか?
●緑内障の治療では大量のデータと目の画像をAIで照合することで緑内障を判定する技術など、特に診断分野で活用されている。
●今後、AIの技術が発展し大量のデータの中から個人毎に最適な目薬を瞬時に選択できるようになる。
●今まで明確でなかった、緑内障と日常生活の関係性が分かるようになる。
感想
緑内障に対する関心が低く、基本的な知識さえなかったため今回の本は大変勉強になりました。
眼圧は非常に重要です。これに関係しているのは房水という目の中の液であり、水晶体、角膜など血管のない組織に栄養を与えるなどの作用と、眼球内の圧力(眼圧)を調整する役割を担っています。眼圧は低すぎると眼球の形を維持できず、高すぎると眼球がパンパンになり視神経を障害し、緑内障発症の原因になります。
ここまでで、緑内障とは眼球内の水流と関係が深く、視神経を障害することが問題であるということが分かりました。一方、眼圧は角膜の厚さやカーブによって個人差があり、レーシック手術によって角膜が薄くなっている人の眼圧は低めに出ることが分かっています。また、眼圧が正常にも関わらず、緑内障を発症している人もいます。つまり、緑内障の根本原因は眼圧ではなく、視神経のダメージを避けるということになります。
そこで、眼圧以外で視神経にダメージを与える原因を調べてみました。
「自律神経と目の関係について」 こちらは“和田眼科グループ”さまのサイトです。
『「眼圧が高い=緑内障」というイメージがあり、「健康診断で眼圧は大丈夫だったから安心」と思いがちですが、日本人の場合、眼圧は正常である「正常眼圧緑内障」が多いのです。
ストレスなどによる自律神経の乱れは、視神経への影響も大きいので、血液の循環悪化による視神経への慢性的虚血が起こり、眼圧が正常でも視神経に細胞障害が起こることで、視野が徐々に欠損してしまうと考えられています。したがって、40代以降になれば、定期的に眼科専門医を受診し、眼底写真で視神経の状態をチェックしておくことをおススメします。』
「高眼圧・緑内障」 こちらは“いしかわ眼科”さまのサイトです。
『なんと20人に1人が緑内障:最新の調査では、日本人の、なんと40歳以上の20人に1人が緑内障であるということがわかっています。また、眼圧が高い人が緑内障になるだけでなく、眼圧は正常であるにもかかわらず緑内障になってしまうこともわかりました。
20人に1人というと驚かれる方も多いでしょう。実際に治療を受けているは1割程度で、残りの9割の人は発見されておらず未治療なのです。緑内障は少々視野が欠けてきても、普段は両目でものを見ているので気づかないのです。たまたま検診で見つかったり、眼科で見つかったりするケースも多く、40歳を超えたら一度は検診を受けてみられるのもよいでしょう。 また、眼圧が高いのに視神経が傷んでいない「高眼圧症」の人もいることが分かりました。正常値より少々高いくらいであれば問題ありませんが、高すぎる場合は緑内障になりやすいことがわかっていますから適切な治療が必要です。
ほとんどが眼圧が正常な緑内障:
緑内障の6割以上が、眼圧が正常な正常眼圧緑内障です。眼圧は高くはないのに、目の圧に弱いために視神経が傷んで弱りやすいためと考えられています。その他、視神経が栄養不足になっていたり、視神経の血液の流れが悪いのも原因と言われています。
この場合、眼圧だけ調べても正常眼圧緑内障であるかどうかは分かりません。眼底検査で、視神経が傷んでいることを確認することが必要です。最近では、視神経をOCT(三次元光干渉断層計)が細胞レベルまで解析して緑内障かどうかを診断することが可能となってきております。最終的な診断は、静的量的視野検査などで見える範囲が狭くなっていることを確認することです。』
緑内障の予防には睡眠と食事が重要だと思います。前者は特に夜遅くまで、根をつめてPCやスマホを使うのは問題です。また、部屋を暗くして寝ながらテレビを長時間みることは、貴重なビタミンAを浪費し眼圧を高める原因になるため止めるべきです。栄養の中ではタンパク質とビタミンAとCを中心にバランスの良い食事を摂ることが重要だと思います。
サプリメントの中ではルテインは目に集中して届きます。目の老化を防ぐ作用のあるルテインは、黄斑部や水晶体にも含まれていますが、40歳辺りから減ってくるため、特に40歳以上の人にはお勧めサプリメントとのことです。個人的にはサプリメントは何も飲んでいないのですが、右目は落屑症候群であり、左目は網膜剥離の兆候からレーザー治療をした経験があります。このことを考えると私にとってルテインは価値あるサプリメントかもしれません。
白内障手術をした日は朝から夕方まで強い雨が降っていましたが、その雨の後、綺麗な虹が出ました。久々にみたように思います。
術後:ハローグレア現象
術後は定期的に地元の眼科医院で診てもらっており、眼の状態も視力も問題はありませんが、一つ気になるのは“ハローグレア現象”です。これは暗い場所で照明を見ると光の輪のようなものが一瞬見えるといった現象です。最初はよく分からなかったのですが、約20年前のレーシックの手術の時に、似たような話を聞いたことを思い出し、調べたところこれは“ハローグレア現象”であると理解しました。
症状はかなり個人差があるようです。私の場合は幸い軽度なので何かするということは考えていないのですが、調べたところ、「暗い中で細かい字を見ない」、「夜遅くまでPCやスマホを見ない(睡眠をしっかりとる)」というのが日常的な対策になりそうです。また、角膜の炎症などにも注意すべきなので、ドライアイや逆さ睫毛(昔から、特に今回手術した右眼に多く、眼科で抜いてもらっていました。逆さ睫毛は角膜を傷つける原因になるようです)にも注意を払うことが大切だと思いました。
画像出展:「AI(Perplexity)が作成」
眼科の先生にご質問したところ、「レーシック手術をしている人はハローグレア現象が出やすい」というお話でした。
約20年前のレーシック手術では、さすがに白内障手術との関係については説明されていませんでしたが、レーシック手術を受け、個人的には大変満足していたので、「しょうがないな」というところです。