RNAとコロナワクチン2

著者:アレクサンドラ・アンリオン=コード

訳者:鳥取絹子

発行:2023年12月

出版:詩想社

目次は“RNAとコロナワクチン1”を参照ください。

 

第3章 RNAがもたらす医療の劇的な進歩

RNAは医療診断における強力なツール

・RNAは行動力の塊である。RNAが存在しなければ、DNAは生気のない化石であり、タンパク質も何もつくりださない。

RNAに関する研究は、1910年から2020年のあいだにノーベル賞を16回受賞。うち9回がノーベル生理学・医学賞、7回が化学賞である。

・『急性白血病(血液のガン)を例に挙げよう。ときに子どもを襲う、治療法が確立していない病気だ。2021年、研究者たちはRNAを調べてこの病気を研究した。患者である子どもたちから1500件のRNAを採取して回収、驚いたことに、思ってもいなかった場所で偶然、特定のRNAをみつけたのだ。この異常性は、運よく、治療法がわかっているほかのガンでもみつかり、この発見によって治療法が判明した。これは典型例だが、RNAを研究すると診断につながり、新しい治療の道が開ける証拠である。』

いまや、唾液に含まれるRNAで多くの病気の診断ができる

・唾液があれば、侵襲的な検査は不要である。唾液には様々な微生物に加えRNAも含まれており、それらによって身体のあらゆる部分について、非常に多くの診断が下せる。 

調べたところ、既に一般の検査サービスとして提供している会社がありました。(株)サリバテックという山形県の会社さまです。(会社情報

・唾液は耳下腺、顎下腺、舌下腺によって分泌される。また、腸や肺は微生物の貯蔵庫である。

唾液は薬の効力や毒性を知らせる。

ウィルス感染では免疫応答やウィルスの伝染性まで明らかにできる。

画像出展:「けんせい歯科」 

元になっているのは、日本歯科予防センターさまの【唾液マッサージ】のようです。

RNAがもたらす何世代にもわたる遺伝

RNAはいわばエピジェネティクス(後世遺伝学:環境によって遺伝子が介入する)の「グランド・マスター」である。ヨガや瞑想が健康に直接的な影響を与えるのは、血液や脳の細胞の中にある特別なRNAの一部を変えるからである。 

画像出展:「Pubmed

・『RNAがエピジェネティクスの達人だという例を挙げよう。女の子が生まれるとき、その子は母親由来のX染色体1本と、父親由来のX染色体1本を回収している。そこへ、Xistという名前の1個の長いRNAが、前もってどちらかはわからないのだが、2本のうちの1本のX染色体を覆い隠し、それを不活性化してしまうのだ』

トラウマ的記憶は精神だけでなく、生理学や身体にも関わっており、そこで重要な役割を果たしているのがRNAである。

・第二次世界大戦において、オランダでは食料品の禁輸措置により平常時の4分の1になった。この飢餓事件の研究は1995年に行われた。そしてそれ以降いくつかのグループによって研究が重ねられた。この結果、生理学的な遺伝が存在することが分かった。いわゆる「世代間の遺伝」である。さらに、両親、祖父母だけでなくもっと遠い祖先からの遺伝を受け継ぐことも判明した。こちらは「世代を超えた遺伝」と呼ばれている。

遺伝子の発現を抑制するRNAの働き

身体に必要な量のタンパク質を適切に合成するのはRNAの働きによる。タンパク質が多すぎるとRNAが余分なタンパク質を破壊し、足りなければ新たに作る。このメカニズムは「RNA干渉」と呼ばれており、RNAによる遺伝子の発現を抑制する現象である。この干渉メカニズムは非常に強く、一つの細胞の中で狙いをつけたRNAをすべて消滅させる能力がある。RNAをベースにして開発された薬はすべて、こうしたメカニズムが基本になっている。

RNAを使った革新的な治療薬

多くの病気はあるタンパク質が異常に堆積して、不均衡を生じることが原因である。

・RNAを活用した薬(核酸医薬)が他の薬に比べて特にユニークなのは、真のスナイパーであるという点である。狙いを定めた他のRNAをこれほど正確に修正する能力は革命的であり、特に遺伝疾患の治療には最も有効である。

4章 これだけある新型コロナワクチンの危険性

新型コロナワクチンによって体内でできるスパイクタンパクの危険性

・新型コロナワクチンはスパイクタンパクという名の新型コロナウィルスのタンパク質を作る。問題はこのタンパク質は不活性化されていない。つまり、従来のワクチンに照らし合わせて考えるならば、無害ではないということである。特に問題となるのは、私たちはこの不活性化されていないスパイクタンパクが身体にどんな影響を及ぼすか知らないまま、抗体を作っていることである。さらに、私たちの免疫防御システムが、スパイクタンパクを生成する私たち自身の細胞を攻撃する可能性があることである。このことが、私たちの身体を不安定な状態にする。

・新型コロナワクチンは私たちの身体を部分的な自己破壊にいたらせ、自己免疫疾患を引き起こす可能性を排除できない。

スパイクタンパクは消滅する前に体内を循環する

・スパイクタンパクは消滅する前に体内を循環するため、脳等の一部の組織と結びつく時間がある。

・ヒトの研究ではスパイクタンパクは血管の中で、心血管疾患特有の炎症を引き起こし、さらに血栓をつくることもある。同じくヒトの研究で、スパイクタンパクには白血球の中でウィルスの塩基配列を再活性化させる力があるということである。この種の再活性化は、ガンや多発性硬化症、統合失調症などの神経疾患や多発性関節リウマチ、一型糖尿病などを誘発することが分かっている。 

画像出展:「Pubmed

・炎症などによって体力が衰えたときに、スパイクタンパクは凝固物をつくることがある。これはアミロイド型の蓄積物を作る可能性につながる。

人工のmRNAは体内に入ってどのような動きをするのか

・『自然のmRNAは、遺伝情報が保存されている細胞核から、厳重に管理された最初の境界線を超えて、細胞質(細胞核以外の領域)へ向かう。そこでそのまま細胞内にとどまることもあれば、エクソソーム(細胞外小胞)に包まれて二番目の境界線を超え、体内を循環することもある。これらそれぞれの段階で、自然のmRNAは非常に多くのものに出会い、非常に多様な修正を受ける。

他方、ワクチンに含まれる人工のmRNAは、小さな脂質の膜に包まれている。この膜は脂質ナノ粒子(LNP)で作られている。LNPは脂肪質の座薬のようなもので、おかげでmRNAは簡単に細胞に入り込むことができ、時間を費やしながら体内を循環する。ということは、体内に長くとどまっているということで、当然ながら、mRNAはあらゆるタイプの細胞内でみつかる可能性がある。

・『mRNAワクチンは筋肉に注射される。ファイザー社のデータによると、その後15分以内に血液中に見いだされ、それからmRNAを包んだ脂質の膜は組織中に拡がっていくのだが、いつ分解するかはわからないままだ。

それらは肝臓(代謝を管理する)に打撃を与えるだけでなく、脾臓(免疫を管理する)にも、副腎(ホルモンを生成する)にも、卵巣(おかげで子どもが授かる)、骨髄(血液細胞の生成を管理する)にも到達して傷つける。それどころか、肺、腎臓、膀胱、目、心臓、そして脳にも到達するのである。

要するに、注射後の動きを追跡すると、私たちの身体全体が恒常的な慢性炎症状態と、免疫の疲弊に陥っていくのがわかるのだ。これはマウスで行なわれた研究でも示されていた。その研究では、「前臨床試験で使用された脂質ナノ粒子には強い炎症性がある」と指摘されていた。

つまり、mRNAはラットにもマウスにも、そして人間にも、体内組織に重大な打撃を与えるのである。この研究が発表されたのは2021年2月、ワクチン接種のキャンペーンが真っ盛りの頃だ。この研究結果を受け、ファイザー社は、遅まきながら、それらを明示したものを機密文書として供給、それが日本政府と、欧州医薬品局(EMA)の特定レポートで公表されている。』

新型コロナワクチンが妊婦や授乳中の母親に推奨されない理由

・『アメリカ国立衛生研究所(NIH)は世界的に有名な研究所で、このテーマに関する研究はすべて受理していたのだが、各メディアへの発表を決断したのはうち2件の研究のみだった。おそらく何か不安を抱かせることが明らかになったのだろう……。その2件の研究が明らかにしたのは、mRNAは母乳のなかに入り込んでいるということだ。「一つの研究では、母乳のサンプル40件のうち36件で、もう一つの研究ではサンプル309件のうち5件で、mRNAが検出されるレベルにあった。

これらの結果は複数の出版物に掲載された。たとえば「ジャーナル・オブ・アメリカン・メディカル・アソシエーション小児科」2022年9月26日号や、「免疫学のフロンティア」2023年1月11月号などだ。』 

画像出展:「NIH

 

 

本書に紹介されていたURLをタイプしたところこのサイトが現れました。これは英国政府のサイトです。

 

感想

筋肉に注射されたmRNAワクチンは、脂質の膜に包まれあらゆる組織中に拡がっていきます。最大の問題は、それが、いつ分解されるか分からないいうことだと思います。

そして、長く組織に滞留することで、私たちの身体が恒常的な慢性炎症状態と、免疫の疲弊に陥っていく可能性があるということだと思います。その一方でその影響は個人差があるため、判断が難しいのも事実だと思います。

※ご参考6

この3カ月で気になるニュースが3つありました。あくまで可能性の話になりますが、これらの原因に慢性炎症や免疫低下が関係しているのではないか、それはコロナワクチンのブースター接種が関係しているのではないかということが、どうしても気になります。

まず、以下の2つの表はAI(Perplexity)の回答です。上表は「慢性炎症とIgG4関連疾患との関係」、下表は「コロナワクチン接種(特にブースター接種)とIgG4関連疾患との関係」です。

画像出展:「AI(Perplexity)が作成」

 

画像出展:「AI(Perplexity)が作成」

 

こちらは「のばなクリニック」さまの“IgG4関連疾患とは?”というタイトルの動画(2分5秒)です。

 

以下が3つのニュースです。慢性炎症と免疫低下との関連を調べてみました。

画像出展:「AI(Perplexity)が作成」

 

画像出展:「AI(Perplexity)が作成」

 

画像出展:「AI(Perplexity)が作成」

 

※ご参考7

ネットを見ていて、レプリコンワクチンというワクチンのことを知りました。

安全性に関して、NIBIOHN(国立研究開発法人 医療基盤・健康・栄養研究所)の山本センター長のお話では、『mRNAは細胞の中で複製されるが、最初に接種する量がこれまでのmRNAワクチンと比べて少なくワクチンの成分が入る細胞の数も少ない。細胞には寿命があり、細胞が死ぬと複製もできなくなるので、無限に増えることはない。』

とのことだったのですが、気になったので調べたところ、神経細胞や心筋細胞など分裂せず長期間機能を維持する細胞もあるようです(参照:“Dr.Gotoの老化研究所 健康長寿” 最後の方です。「— 生体内で分裂を停止した分裂細胞がどのくらい長生きか、機能がどのくらい保たれるかは分かっていない。—

画像出展:「AI(Perplexity)が作成」

 

※ご参考8

2023-2024年シーズンのインフルエンザ感染者数は、前年2022-2023年の約4.2倍だったとされています。免疫が低下すれば感染リスクが高まるのは明らかですが、“慢性炎症”との関係は何かあるのか調べてみました。

画像出展:「AI(Perplexity)が作成」

結論は、直接的な関連性はないがいくつか間接的な懸念点があるようです。